「イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由」に、猪田彰郎さんのアイスコーヒーの作り方が紹介されていました。

猪田さんはアイスコーヒーでは”コク”を重視しているそうです。
 

 
同書の46~47ページから、アイスコーヒーについて抜粋して紹介します。
 
猪田さん独特の表現やおすすめの飲み方もわかります。


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アイスコーヒーはコクが大事 おすすめの飲み方は

猪田さんが店長を務めた「イノダコーヒ三条店」では、冷たいコーヒーは現在とは違う呼び方をしていました。

イノダコーヒでは、アイスコーヒーをはじめた頃、”コールコーヒー”と呼んでいました。
 
氷を入れて冷やすわけやないから、アイスやなくて、コールコーヒー。
 
味が薄くならないようにという心遣いからです。

猪田さんは、ホットとアイスで重視しているものが違います。

ホットコーヒーは香りが大事。
コールコーヒーはコクが大事。
 
いかにコクを出すかがポイントです。

猪田さんにはアイスコーヒーお勧めの飲み方があります。

コールコーヒーはね、ストローで飲むより、グラスで飲んだ方がおいしいと思います。
 
飲んだら口の中全体でコクを味わえますからね。
 
ぜひやってみてください。
 

アイス用の豆煎り方と淹れ方 砂糖を入れると美味しい

アイス用では豆もコクを意識します。

イノダコーヒでは、コールコーヒーとホットコーヒーでは使う豆が違います。
 
コールコーヒー用はコクが出るように深く煎り、ブレンドも工夫しています。
 
淹れ方は、ホットコーヒーと同じです。
 
コーヒーが濾せましたら、熱いうちにお砂糖(グラニュー糖)を入れて溶かします。
 
冷たいもんは、甘めにした方がおいしい。
 
コールコーヒーはお砂糖を入れへんかったらちょっと飲みにくい気がするので、私は少し入れます。お好みでどうぞ。
 
甘さを加えるなら、飲む直前より、先に加える方がなじみます。

アイスコーヒーの冷やし方 コクを出すには?”むっくり”した味に

猪田さんは「じっくりと一晩冷やしてむっくりした味にする」として、コクを出すための冷やし方を解説されています。

コーヒーを淹れたら、ポットごと水道水で冷やします。
 
水が入れ替わるよう、水道水は出しっぱなしで。
 
粗熱がとれて、コーヒーと水が同じくらいの温度になったら、氷水で冷やします。
 
このひと手間で味が締まります。
 
それから冷蔵庫に入れて下さい。

冷蔵庫で一晩寝かせると、むっくりしたコクのあるアイスコーヒーになります。

できたてはどうしてもサラッとしている。
 
そやから、すぐに冷蔵庫に入れるんやなく、まず水で冷やす。
 
その後、冷蔵庫に入れてさらに一晩置くと、コクが出ます。時間をかけて冷やすと、むっくりした味になる。
 
冷たいコーヒーもコップに注ぐ前にくるりと上下をかき混ぜること、忘れないでくださいね。
 

「むっくり」については「ネルドリップ&お玉の理由と淹れ方 イノダコーヒ三条店」のコンテンツでも紹介していて、猪田さんによると「口全体にコーヒーの味わいがふわあっと広がる感じ」を指します。
 
猪田さんの淹れかたを参考にして、むっくりでコクのあるアイスコーヒーを作ってみて下さい。