WAKO COFFEEの荻原駿さんが、著書「正解は、コーヒーに訊け。」でコーヒーゼリーの材料「アガー」について語られています。
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同書の62~64ページから一部を抜粋して紹介します。
アガーとは?ゼラチン・寒天との違い 凝固温度や食感 透明度も
コーヒーをゼリーとして固める材料は、ゼラチンや寒天が代表的ですが、荻原さんは「『アガー』を強く推したい」と、「アガー」を推薦しています。
「アガー」とはどういう素材なのでしょうか?荻原さんの解説です。
ゼラチンと同じゲル化剤の一種。海藻やマメ科の種子が原料で、ゼラチンと似たような特性を持つ。
タンパク質を含まないため、タンパク質分解酵素を持つパイナップルやキウイなどのフルーツゼリーでも活躍。
粒子が細かくダマになりやすいため、砂糖などと混ぜてから使うのがおすすめ。
アガーはゼラチンとは凝固温度が違い、ゼラチンにはない食感を出せます。
ゼリー作りにおいて、最もポピュラーな材料として用いられるのは「ゼラチン」で間違いないだろう。
このゼラチンとアガー、原材料や特性など似つかわしくも相違点がある中で、とりわけ注目すべきは両者の凝固温度である。
ゼラチンは20度以下で固まり、アガーは30~40度以下で固まる。早い話、ゼラチンで作ったゼリーは人の体温で溶け、アガーを用いたゼリーは体温では溶けづらいのだ。
つまりゼラチン製のゼリーは、口に含んだ瞬間からドロリと溶け出し、プルンと柔らかい食感になる。
反対にアガー製のゼリーはフルフルと震えるままに、ぷるっとつるりとその食感を維持したまま、喉越しまで楽しめるのだ。
ゼラチンとの違いはまだあります。
凝固時間に関してもゼラチンは1時間から1時間半程度を要するのに対し、アガーは30~40分と早いため、待たされるもどかしさも少ない。
前述した見た目に関しても、ゼラチンは元より泡を抱き込む性質があるため、完成品が少し曇った色合いになる。
そこで我らがアガー。
使用する液体の色合いを忠実に固める、寒天、ゼラチンを優に上回るほどの凝固時の透明度が自慢である。
寒天で作るコーヒーゼリーには欠かせない用途がありますが、それ自体は荻原さんの好みではありません。
羊羹や琥珀糖の製造で活躍する、寒天で固められたコーヒーゼリーとは、私の好みは対極に位置する。
牛乳寒天をはじめとした、意思の硬いゼリーが嫌いなわけではないが、こと単品のコーヒーゼリーにはフルフルとしたソフトな食感を求めたい。
寒天を使う硬めのコーヒーゼリーは、ダイスカットにして他の食材と合わせるパフェの土台に用いるが、掛け算による食感の妙が楽しめ、うってつけのように思える。
食感を活かした、透明のコーヒーゼリーを作りたいならアガーも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
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