第15代ワールド・バリスタ・チャンピオン・井崎英典さんは「コーヒーの味は6つの要素に左右される」としています。
この要素についての解説を、井崎さんの著書「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」30~32ページから一部抜粋して紹介します。(この本は参考になりますよ!)
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ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方
※試し読み・kindle版あります
人に例えて解説 コーヒーの味わいに影響を与える6つの要素
本で井崎さんはそれぞれの要素を人に例えて説明しています。
1 生産国:骨格
2 品種:人種
3 生産処理:性別
4 焙煎:体型
5 粒度:化粧・髪型
6 抽出:アクセサリー(腕時計)
これらの要素は”変えられるかどうか”で違いがあります。
前半の1~3の「骨格」「人種」「性別」は生まれ持ったものですが、後半の4~6の「体型」「化粧・髪型」「アクセサリー(腕時計)」は自分の意思で変えることができます。
人間と同じように、コーヒーも1~3の「生産国」「品種」「生産処理」の3つは、そもそも自分の意思でコントロールすることができない味わいで、4~6の「焙煎」「粒度」「抽出」の3つは、自分の意思でコントロールできる要素だと覚えておいてください。
これらをおさえておけば、自分好みのコーヒーを淹れる助けになります。
すなわち、自分好みの味わいを探し当て、自分好みのコーヒーを抽出するためには、
123の組み合わせ→大まかな好みの味わいを知る
456の組み合わせ→自分好みのコーヒーを抽出する
以上のフローを理解することが、「世界一美味しい一杯」を飲むために重要なのです。
井崎さんによる各要素の解説です。
生産国:骨格
生産国は人間でたとえるなら、骨格です。味わいを形作る大前提であることを覚えておいてください。
骨格による体のサイズの大小と同じように、コーヒーも生産国次第で大きく味わいの傾向が変わります。
品種:人種
生産国が同じでも、豆の品種が違えば味・香りも変わります。
品種は人間でたとえるなら、人種です。
同じ人間だけれども、人種によって見た目も変わるように、コーヒーも、同じ生産国であっても、品種次第で味わいの傾向は劇的に変わります。
生産処理:性別
同じ豆でも、生産過程で違いが生まれます。
生産処理を人間でたとえるなら、性別でしょう。
性別次第で体の作りも決まるように、生産処理でコーヒーの味わいの傾向も大きく変わります。
焙煎:体型
ここからコントロール可能な要素になります。
焙煎は人間でたとえるなら、体型です。
体系は遺伝的な要素もありますが、基本的に自分の意思で変えることが可能です。
体型と同じように、焙煎も浅く煎るか、深く煎るか選択することによって味わいが大きく変わります。
粒度:化粧・髪型
ここからはさらに消費者の裁量が加えやすくなります。
粒度は人間でたとえるなら、化粧や髪型に近いイメージです。
化粧や髪型がその人に合っている場合、見違えるように印象は変わります。
プロに化粧やヘアメイクをしてもらうと、素材は同じでも印象がガラリと変わるのと同じです。
抽出:アクセサリー(腕時計)
抽出はコーヒーの味わいを決める最後のひとオシです。
抽出は人間でたとえるなら、アクセサリーや腕時計だと思ってください。
素敵なアクセサリーや腕時計がその人の印象をさらに良好にしてくれるように、抽出の出来不出来がそのコーヒーの印象に影響を与えます。